Yamandu Costa

2005年06年そして2017年、10年ぶりに来日したヤマンドゥ・コスタ。
ブラジル音楽ファンはもちろんの事、多くのギター・ファンに衝撃を与えた、驚異のテクニックを持つ7弦ギタリストである。
1980年、ブラジル最南部リオ・グランヂ・ド・スル州パソ・フンド生まれ。 7歳からギ ターを学びはじめ、15歳の頃にはサンパウロやリオデジャネイロのライブハウスにふらりと顔を出してはその超絶的技巧を見せつけ、プロのミュージシャン達の間で次第に話題となっていった。
16歳の時バーデン・パウエルに見出され彼のコンサートにゲスト出演、翌年、17歳の時には、初めてサンパウロで正式に公演、聴衆を圧倒しメディアで大きく取り上げられ、天才プレイヤーの名を欲しいままにする。
2001年、21歳の時にブラジル器楽奏者の登竜門 “プレミオ・ビザ (Visa音楽大賞)” のコンクールで優勝。そしてアルバム「Yamandú」でセンセーショナルなデビューを飾り、翌年2002年にはローリング・ストーン誌の「ブラジル・ギター30選」に選ばれ世界の表舞台へ登場、彼の名は一躍世界に知られる事になった。
ブラジルのマスコミは彼のことを、 “バーデン・パウエルやハファエル・ハベーロの再来!”と呼んでいるが、ショーロから、ボサノヴァ、サンバ、タンゴ、ミロンガといった南米の多様な音楽も含め、ジャズなど様々なスタイルを吸収し、ジャンルの枠を超えた独自の世界を構築。アルゼンチン公演では、鬼才フアンホ・ドミンゲスを凌ぐギター・テクの持ち主と聴衆を驚かせた。
7弦ギターのレンジの広い指版を縦横無尽に駆け巡る驚異的なテクニックで、聞く者を圧倒し続けている。 かのパコデ・ルシアが「ジャンルを超えた私の後継者」として、称えた。そして、2017年、東京公演(イーストエンド国際ギターフェスティバル)では聴衆のほぼ全員がスタンディングオベーションを送る伝説的な演奏を遂げた。