Bruno Pernadas

ときにポップ、ときにジャズ、あるときはエキゾチック、フォーク、クラシック……。世界旅行帰りのレコードコレクターのスーツケースをひっくり返したようなサウンドが話題のブルーノ・ペルナーダス。
ポルトガルの首都リスボンの名門音楽スクールでジャズギターと作曲、音楽理論を学び、アカデミックな音楽的バックグラウンドを持ちつつも、ジャンルレスかつボーダーレスな音楽的探究心で独特の音楽性を構築。
レス・バクスター、ステレオラブ、サン・ラやスフィアン・スティーヴンスの名前が引き合いに出され、ブルーノ自身が「スペースエイジ・ポップ」と称する彼の音楽は、エキゾチックでどこか懐かしい。クロコダイルや色鮮やかなオウムのイラストがコラージュされた、レトロフューチャーなヴィジュアルイメージも評判を呼び、ほとんどプロモーションなしでリリースされた2014年のデビューアルバム『ハウ・キャン・ウィー・ビー・ジョイフル・イン・ア・ワールド・フル・オブ・ナレッジ』は母国の音楽誌年間ベストアルバム3位、次いで2016年に同時発売した『ワースト・サマー・エヴァー』『ゾーズ・フー・スロウ・オブジェクツ・アット・クロコダイルス・ウィル・ビー・アスクド・トゥー・リトリーヴ・ゼム』(通称クロコダイルス)も国内外メディアのベストリストに挙げられており、日本でもディスクユニオンのレーベルunimusicから国内盤が発表されている。
自身名義での活動以外にミンタ&ザ・ブルック・トラウトをはじめとするインディーバンドの中心メンバーとして、また演劇やコンテンポラリー・バレエの劇伴作曲など、音楽ジャンルの境界を飛び越えマルチに活躍しているペルナーダス。最近では、日本のバンド幾何学模様の新譜プロデュースを手掛け、ブラジルやフランスのエージェントも熱視線を送るなど、今あなたが注目すべきアーティストであることは間違いない。

text by 山口詩織