Idris Ackamoor & The Pyramids
アイドリス・アカムーアザ・ピラミッズ

Idris Ackamoor & The Pyramids (Ohio|Strut Records)
サックス奏者アイドリス・アカムーア率いる、ザ・ピラミッズ。その起源は70年代初頭にまで遡る。オハイオ州のアンティオーク大学でセシル・テイラーに師事したという生徒たちが72年パリで結成。オランダなど欧州などで活動した後に、70年代中頃に自主制作のアルバム3枚を残す。
当時としては先鋭すぎたトライバルなリズムとサックスの呪術的な即興などが混じり合う。今で言うところのスピリチュアル・ジャズ。さらに、ライブではシアター要素やダンスなどを交えたパフォーマンスなどでウェストコーストのアートシーンでは知る人ぞ知る存在となっていたが、そのまま時代の片隅で忘れ去られていった。
転機は解散から30年後、レコードコレクターの間で、前述の過去作が再発見されたことでにわかにヨーロッパのジャズシーンで注目され、オリジナルメンバーで再結成となる。さらに著名なパーカッション奏者ケネス・ナッシュが加わったことにより、まさかの最新アルバム「We Be All Africans」をリリースし第一線への帰還まで果たした。最新作は、よりアフリカ的な要素に回帰したアフロ・ファンク路線にシフトしつつも、厳かなチャントやサン・ラあたりにも通づる小宇宙までも内包した真のスピリチュアル・サウンドと言えるものとなっている。